英国アンティークのティーセット用品
投稿日: 投稿者:WATANABETAIGA
アフタヌーンティーといえば英国のイメージが強いと思います。
19世紀のヴィクトリア女王時代にアフタヌーンティーの習慣が大流行し、そこで使用するたくさんのアイテムが造られました。
英国アフタヌーンティーの歴史についてはこちらの記事ご参照ください
こうしたアフタヌーンティーなどの紅茶やコーヒーに使用するテーブルウェアのことを「ティーセット」と呼びます。
ここではティーセットの代表的なアンティークアイテムについて、シルバー製品を中心にご紹介いたします。
ティーポット
ティーセットの中心となるアイテムです。
純銀、シルバープレート、陶器などで時代や工房によって、様々なサイズやデザインのティーポットが造られました。
1-2人用の小さめのものはバチェラー(独身男性)ポットとも呼ばれます。
シュガーボウル、シュガーバスケット
砂糖は18世紀前半頃まではとても高価でしたので、古い時代のシュガーボウルはその家の財力を示すためかなり大型のものがあります。
ミルクジャグ、クリームジャグ
紅茶にいれるミルクやクリームを入れておく容器です。英国のアフタヌーンティーで飲む紅茶はミルクティーが定番ですので、ティーセットに必ず使用されていました。
コーヒーポット、ホットチョコレートポット
コーヒーは英国で紅茶が流行する以前から飲まれていました。
一般的にコーヒーポットやホットチョコレート用のポットもティーセットの中に含むと考えられています。
ホットウォータージャグ
濃くなってしまったお茶を薄めるために注ぐお湯をいれておくジャグです。
ティーサービス(ティーポットセット)
ティーセットの中でも不可欠なティーポット、シュガーボウル、クリームジャグがセットになったものを「ティーサービス」と呼びます。
同じデザインで造られているので統一感が生まれます。
コーヒーポットやホットウォータージャグがセットになっているものもあります。
カップ&ソーサー
紅茶を飲むための陶磁器製のカップ&ソーサーです。
デザートや食べ物を取り分けるためのプレートがセットになった「トリオセット」と呼ばれるものもあります。
ティースプーン、シュガートング
ティースプーンは熱い紅茶をすくって冷まして飲んだり、紅茶に入れた砂糖を混ぜたりするためのスプーンです。
シュガートングはシュガーボウルから砂糖を運ぶ際に使うトングです。
純銀製でも比較的手を出しやすい価格のものが多いので、アンティークシルバーの入門アイテムとして最適です。
カトラリー
ティータイムで提供される、サンドイッチやスコーンなどの食事やデザートをいただく際に使用する小さめのカトラリーです。
ティーキャディー、ティーキャディースプーン
紅茶が高級品だった時代は鍵がかけられるタイプのものもありました
ティーキャディースプーンは茶葉をすくってポットにいれる際に使用するスプーンです。
小さくてデザインが凝ったものが多いので、世界中に多くのコレクターがいます。
ティーケトル
紅茶をいれるときに使うお湯をわかすためのヤカンです。
バーナーとスタンドがセットになっていて、テーブルの上で熱いお湯をわかせるようになっています。
ビスケットウォーマー
ビスケットやスコーンなどの焼き菓子を中に入れて、暖炉のそばにおいて冷めないするようにする容器です。
シェル(貝殻)などいろんな意匠の物が多く、とても華やかな銀器です。
ティースタンド(ケーキスタンド)
サンドイッチやスコーン、ケーキなどの食べ物を提供する際に使われるスタンドです。
アフタヌーンティーといえばこのスタンドを思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、アフタヌーンティーがホテルのティールームで提供されるサービスが広まった20世紀以降に流行したものなので、比較的新しいものが多いです。
まとめ
アフタヌーンティーは英国が最も繁栄していたヴィクトリア時代に流行したこともあり、その時代に造られたすばらしいティーセット用のアンティークアイテムがたくさん残っています。
すべてを揃えるのは大変ですが必要なものから徐々に揃えればよいですし、小さなものや
お客様を呼んで開催するお茶会だけでなく、お一人やご家族、お友達と飲むお茶の時間でも、アンティークのティーセット用品があればとても優雅なシーンを演出してくれます。