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サルヴァ

サルヴァとは

「サルヴァ」とは銀製のトレイ(銀盆)を指す言葉です。
トレイ(底の浅いフラットな容器)の中でも特に銀製のものだけをサルヴァと呼びます。
ヨーロッパの上流階級の家庭でテーブルにカップやお皿を運んだり、執事が手紙やカードを主人のもとへ運んだりするのに使われていました。

形状は丸形が一般的ですが、楕円形や長方形、八角形のものなどがあります。
サイズは大小さまざまで、いくつかの脚をもつものもあります。
ハンドルがついたものは銀製であってもサルヴァとは呼ばないようです。

サルヴァとトレイ

 

サルヴァの語源

サルヴァ(SALVER)の語源はラテン語の「SALVARE」に由来します。
「SALVARE」には動詞では「リスクから保護し救う」、名詞では「救世主」といった意味があります。

かつて王室や高貴な家庭では、食べ物に毒を仕込まれることを防ぐために料理や飲み物を提供する前に使用人が毒味をし、毒味が終わったものが銀盆に乗せられてから提供されていました。
サルヴァに乗せられた料理は毒味が終わっていることを証明するものであり、当時の貴族たちにとってサルヴァは毒から守ってくれる救世主だったのです。

 サルヴァ

サルヴァの使い方

大型のものであればワインとグラス、ティーセットを乗せたりといった使い方ができます。
他にも料理や果物などを乗せたりするのにも使われます。
装飾の美しいものであればサルヴァ単体で調度品として飾られることもあります。

 サルヴァ

 

中型のものであればお花や調度品を飾る台などに使うとインテリアとしてとても華やかな雰囲気になります。

 サルヴァの使いかた

 

小型のものなら香水瓶やジュエリーなどを乗せたり、時計や財布・鍵などを置いておくトレイとしても使えます。
また、お茶菓子などを乗せておくトレイとしてもぴったりです。

 サルヴァの使い方

 

サルヴァには儀式的な側面もあり、記念品として利用されることもあります。
有名なところではウィンブルドンテニスの女子シングルのトロフィーや、ゴルフのマスターズ・トーナメントの準優勝の記念として贈られています。

ウィンブルドンのサルヴァ

 

まとめ

アンティークのサルヴァは装飾性高いものも多く、そこに何かを乗せるだけでラグジュアリーな空間を演出できる汎用性の高いアイテムです。
飾っておくだけでも美しいですが、現代の生活スタイルに合わせてもいろいろな使い方ができます。
これらのサルヴァはアンティーク市場でも人気が高く、世界中にたくさんのコレクターがいます。